訪問歯科診療

今治市の小山歯科医院では訪問歯科診療を行っています。

訪問歯科診療とは、その名のとおり歯科医師や歯科衛生士が個人のお宅や介護施設、病院などを訪問して歯科診療や専門的な口腔ケアを行う制度のことです。

訪問歯科診療が対応できる内容は一般の歯科診療と同じです。訪問用の歯科の器具や機材を持ち込んで診療しますので、「歯が痛い」「歯茎が腫れた」「入れ歯が合わない」などお口のトラブル全般に対応することができます。治療だけではなく、歯磨き指導を受けたり歯石を取ったりすることも可能です。

対象となる方は、病気や障害、要介護状態などの理由で「一人で通院が難しい患者さん」です。訪問先は、自宅や施設、病院など「患者さんが寝泊まりしている場所」に限られますが、一人で通院が困難であるならば、年齢や要介護認定の有無など関係なく利用できます。実際、訪問診療の利用者の方のほとんどがご高齢の方です。

じつはこの訪問歯科診療、あまりご存じでない方が多いのが現状のようです。介護が必要となった高齢者の調査で、治療や口腔ケアが必要な方が多いにもかかわらず、歯科治療につながった割合はごくわずかというデータもあります。

お口の健康は全身の健康と大きくかかわっています。

ご高齢の方への訪問歯科診療は、じつは人生を豊かに生きるためにとても大切なものなのです。

皆さんは「お口の役割」と聞いてどんなことを思い浮かべますか？

食べる・味わう・話す・歌う・表情を作る。お口はたくさんの役割を担っています。
たくさんの役割を持っているからこそ、その機能が保たれて健康であることが大切なのです。
おいしく食事が摂れる、楽しくお話ができるということは、喜びに直結します。喜びが多いと人生がとても豊かになりますよね。そうです。

「お口を健康に保つこと」

これが人生を豊かに生きるキーワードです。

また治療や入れ歯の調整をすることで噛み合わせが安定します。噛み合わせが安定することで食事がおいしく摂れるようになるだけではなく、じつは姿勢の安定につながるのです。立ったり歩いたりということにも噛み合わせの安定が大きく関与しているのですね。

小山歯科医院では、「皆様が健康で長生きしていただける歯を作る」、ここを大切に考え、治療の先にある患者さまの笑顔、喜び、健康をサポートしていきたいと考えています。

「もう歯が少ないから口の掃除なんて必要ない」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、それは違います。ご高齢になると抵抗力が低下します。だからこそ口腔ケアが重要になってくるのです。

お口の中にはたくさんの細菌が住んでいて、温度、湿度、エサが豊富にある環境ですから、適切にケアしないとどんどん細菌が増えていってしまいます。加えて加齢で全身の筋力が低下し、お口の周りの筋肉も低下すると、「ごっくん」と飲み込む時の動作がうまくいかなくなってしまうことがあります。そうすると食道ではなく誤って気管のほうに入り、肺炎を起こしてしまうことがあります。その時、お口の中に細菌が多いと食べ物と一緒に入っていく細菌も多くなってしまうので、肺炎のリスクは高まります。食事の時に限らず、唾液と一緒に細菌が肺のほうに流れていって肺炎を起こしてしまうこともあるのです。これを「誤嚥性肺炎」といいます。抵抗力の弱くなっている方には命に係わる病気です。

小山歯科医院では今治市内において、歯科衛生士による専門的な口腔ケアや、お口の周りの筋肉を維持するためのリハビリも訪問診療で対応可能です。専門的な口腔ケアでお口の中の細菌数を減らし、誤嚥性肺炎が起きにくいお口にするお手伝いができます。

お口の機能を保つこと、お口を清潔に保つことは、健康で長生き、なおかつ質の高い生活を送るためにとても大切なこと。長い人生を健康で生きるためには歯科でのサポートがかかせないのです。

しかし、まだまだ訪問歯科診療を受診されている方が少ないのが現状です。
「自分が利用できるのだろうか」「こんなことでわざわざ訪問してもらうのも・・・」そんな思いもきっとお持ちだと思います。国も後押ししている制度です。ぜひ活用していただきたいと思います。小山歯科医院では地域のかかりつけとして、訪問診療が可能かどうか条件を確認することも可能です。

小山歯科医院にかかられていて通院が困難になった方も、治療の続きを訪問診療で対応したり、定期健診やメインテナンスを続けることができます。もちろん、これまで小山歯科医院にかかられたことがない方も対応できますので、お声かけくださいね。気になることは何でもご相談ください。